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4つのタイヤだけでクルマは路面と接しています。クルマの足として特別な役割を担い、車両の重量を支えながら加減速のパワーを路面に伝える性能が求められます。タイヤは単なるゴムではなく、基本的な機能を持つ複雑で精巧な部品なのです。
車両の持つ重量は人間の体重とは比べられないほど大きく、それを支えるタイヤの負担の大きさは想像もできないでしょう。体の大きい人ほど膝など下半身の負担は大きいように、車が大きくなればなるほど重量の負担は増大する。
車にひかれたことはあるだろうか。空き缶などは一瞬にしてペチャンコになってしまうほど大きな力がタイヤには加わっている。それを一瞬ではなく常に受け続けているのがタイヤなのだ。
そして車はずっと停車しているものではない。本来は移動手段として使用される乗り物であるため、道路を走り高速を走りたまには道ではないところさえも走る可能性がある。
過酷な条件を絶えず向かえるタイヤは、単なるゴムの部品ではない。車両の重量に耐え、車だけではなく運転する人や同乗者、車に積まれるたくさんの荷物さえも同時に受け止めている我慢強い奴である。
鍛えられ方も半端ではない。重いものを持ち路面との摩擦を常に受けて、擦り傷や切り傷を負っても、身を削って車を支えてくれる。摩擦で熱が出ても空気圧が少なくて辛くてもがんばってくれているのだ。
空気圧が少しくらい少なくても平気だが、そのまま気づかないと破裂することもある。劣化が進んで硬くなると割れることもある。でも最後の最後まで耐えてくれる。すごいと思いませんか。
タイヤの側面に表記された数字と記号などを組み合わせたもの、実はタイヤのサイズを示した重要な情報だったのです。195/60R15とか215/45R17など3桁の数字、斜線、2桁の数字、R、そして2桁の数字の組み合わせを見たことがありませんか。
実際にはそのあとに88H、87W、91Wなどと付く場合が多いですが、今回は先頭の3桁の数字のみに焦点を絞って説明を加えていきたいと思っています。知っている人は読まなくてもいいですからね。
165、195、215、235、255とタイヤの大きさによって変ってくる3桁の数字、いったいタイヤの何を示しているのかわかる人はいるでしょうか。 何かのサイズというのは見当がつくが、長さだけでも内径、外形、半径、直径、円周の長さ、幅、高さ、太さなど実に様々である。
だいたい単位さえも書かれていないのに、見てわかるだけでも大したものだ。3桁の数字の意味を知る人はそこからいったい、何を読み取っているのだろうか。
答えはこんな単純なことだった。単位はmm(ミリメートル)で、場所は路面と接するトレッド面の幅、端から端までの太さである。つまりどれだけ幅の広いタイヤかということを示す、タイヤの基本的な数字なのである。
ちなみに最後の一桁は5になっており、10mm単位で太くなっていく。細いもので135などの12インチタイヤから、太いもので285などの19インチタイヤがある。それに比例して価格も上昇する。
タイヤは主にゴムでできています。ゴムの性質といえば、柔らかく伸び縮みがあり、硬いものにも摩擦を持つことができて、自らが消耗されることで相手を傷つけにくいということか。タイヤにとってはどれも重要な性質で、最適な素材といえます。だがその性質がゆえに短所もいくつか存在する。今回はそのゴムだからこそ、浮上してくる問題点を見ていきたい。
タイヤにはどんな問題点があって、ゴムにはどんな短所があるのでしょうか。溝がなくなれば交換しなければならないのは当然ですが、他にも気をつける点があることを知っていましたか。常識的にわかるのはタイヤの溝「トレッド面」の磨耗です。そしてタイヤの構造を支えるワイヤーの損傷、そして時間と共に鮮度が落ち表れる見逃しがちなゴムの劣化です。
ゴムは鮮度を持つ生物(ナマモノ)です。ここでいいたいのは製造年月日を明記されている理由が、時間と共にタイヤが劣化する事実と、受け止めてもらいたいということです。ゴムは劣化して柔軟性を失うと、硬くなったり割れたり弾力がなくなったりします。本来のタイヤが求める性質とは違うことに、誰もが気付くことでしょう。
しかしタイヤが劣化した時に起こりうる危険の大きさには、あまり気付く人がいないのではないですか。タイヤが硬化してグリップを失ってしまったら、割れて衝撃を受け止められなくなったら、それでもあなたはタイヤの寿命が、残り溝の有無で判断できると本当に思うのですか。タイヤの利用価値が何にあるかをもう一度考え直さなければならないと思いませんか。
タイヤは長時間置いておくと表面に白い粉状のものが出てきます。これはブルーム「蝋粉(ろうふん)」と呼ばれるワックス成分です。タイヤの亀裂を防止したり紫外線から守ってくれるそうです。タイヤの内部にはゴムの劣化を防ぐ老化防止剤などいくつかの配合剤が含まれていますが、それらが時間の経過と共に内部より失われていくことがタイヤの劣化を表します。
どうしてタイヤは劣化するのでしょうか。どうすれば劣化を防止することができるのでしょうか。消費者がタイヤの管理について知らなければならない事は何でしょうか。タイヤは紫外線や雨風、オゾンによって内部の油分が失われ劣化します。いまのところ様々な薬品などで防止を試みてはいますが、完全に止める事はできないようです。定期的な交換は必要なようですね。
まだ溝が残っていたとしても、油分の失われた劣化したタイヤは、自動車にとって十分な性能を発揮してくれるのでしょうか。十分でなくても最低限の性能ならまだあるというのでしょうか。ゴムが硬化し柔軟性を持たない低グリップなタイヤで、1t前後の車体を安全に運行することができるというのでしょうか。いくら安全に運転していたとしても、急に相手が飛び出してきたら対処できますか。
劣化したタイヤの性能ははたしてどれくらいのものなのか。硬化したタイヤは本来のタイヤとしての存在を示すことができるのでしょうか。今一度問われるタイヤの存在とはどんなものなの・・・それはまるで氷の上を走るように摩擦感がなく、硬い乗り心地です。まだ大丈夫だ平気だと言っているあなたは、本当のタイヤを履いて走ったことがないのではありませんか。走る、曲がる、止まるタイヤを…
少し急いだアクセル操作、ちょっと強引なハンドル操作、勢い余ったブレーキ操作、そのどれもグリップの低下したタイヤで行うと、制御を一時的にでも失い走行中の危険性は増します。タイヤが滑ることによって、予想しない走行ラインや乱れた姿勢を誘発させます。ブレーキ時のロックは制動距離をのばし目標の停止位置で止まれないというのは常識ですよね。
そのどれも事故の原因になるには十分すぎる要素だとは思いませんか。更に雨などで路面状況が変化した場合に、事故が起こる確率は上がると思いませんか。タイヤに十分なグリップがあれば防ぐことは可能でしょうか。それは溝の「ある・なし」ではないのです。車検に通るから、お金がないからまだ使えるからといった人間的な弱さを持って、車を凶器に変えてしまうというのなら、あなたは車に乗る資格なんてないんじゃないでしょうか。